同人誌制作の強い味方、印刷所。各社趣向を凝らした様々なサービスを展開しています。
実は、小説同人誌を制作する方にとって印刷所のホームページは最強のパートナーなんです。
予算との兼ね合いで印刷所を利用できない方でも利用できる便利なサービスが揃っています。
今回は印刷所の賢い使い方をご紹介。
印刷所選びにも役立つ嬉しいサービスもチェックして、最高の同人誌を制作しましょう!
初心者さん必見!原稿作成お助けツール
テキストエディタで執筆した小説をそのまま入稿しても本は作れません。
小説本文のレイアウトを決めて、印刷所が指定するファイル形式で入稿する必要があります。
本を作りたいけれど手元にテキストファイルしかない!という方は、印刷所のホームページをいくつか覗いてみてください。様々なヒントが見つかります。
各種テンプレートがダウンロードできる
Microsoft Wordで作った原稿をそのまま入稿できる印刷所はとても少なく、ファイル形式の変換が必要です。
一方でWordを使って執筆する方が多いことから、多くの印刷所がWordでの原稿作成をとことんサポートしています。
「縦書きってどうやるの?」「余白の設定はどこから?」「二段組にしたい!」
Word初心者の方は、印刷所が提供しているWordテンプレートを利用してみてはどうでしょうか。
例えば「しまや出版」は小説同人誌を初めて作る方に人気の印刷所です。「若葉マークテンプレート」を使えば、本文を入力するだけでWord原稿が完成します。
テンプレートは用紙サイズごと・段組みごとに分かりやすく表示されていて、迷うことがありません。
同人誌印刷会社なら・初めての人“にも”優しい同人誌印刷所「しまや出版」
同人誌印刷 ・自費出版印刷なら同人誌専門の印刷会社へ!初めての方、同人の味方「しまや出版」は、東京の印刷会社です。紙原稿からデータ原稿、小部数から大部数まで、イラストから小説まで対応可能です。全国からご入稿いただいておりますので、初めての方でも安心してください!同人誌を創って52年、しまやは質の高さも自慢です。小説やオンデマンドも是非!
ほとんどの印刷所が独自のテンプレートを用意していますが、Wordを扱える方はテンプレートを使わずに原稿作成ができます。またテンプレートに手を加えても問題ありません。
まずはテンプレートを使って原稿のベースを作り、文字サイズや行間などを細かく調整すれば一から原稿を作るよりも短時間で済みます。
原稿の作り方が詳しく載っている
Wordの類似ソフトやサードパーティー製ソフトを使う場合でも、設定項目のほとんどがWordと共通しています。
そのためWordを使った原稿作成方法が理解できれば、別ソフトの扱いがグンと楽になるんです。
印刷所のホームページには、Wordを使った原稿作成方法がかなり詳しく載っているのをご存知でしょうか。用紙サイズの設定方法からノンブル(ページ番号)の付け方まで、分かりやすく記載されています。
例えば「Dメイト」のホームページでは、Word原稿の作り方から入稿時のPDF変換まで網羅されており、本作りの全体の流れを理解したい方にオススメです。
少部数・短納期の同人誌印刷・製本ならDメイト!漫画同人誌・小説同人誌・コスプレ写真集・アンソロジー・おまけ本・イラスト集・カタログ・作品集・部誌・オリジナルノート・ブックカバー&帯・ポストカード・紙しおり・大判ポスター・スティックポスター・チラシ・名刺等。
WordのPDF化ツールがある
Microsoft Wordは見た目を整える機能が充実しています。ではなぜ印刷所でWordファイルによる入稿を受け付けないのでしょうか。
実は、PCのOS(WindowsやMac)やソフトのバージョンが違うだけで、文字化けやレイアウト崩れを起こしやすいソフトなのです。
また「読み物」としての書籍印刷に適したグラフィックではないため、推奨されていません。
一般的にWord原稿は「PDF」形式に変換して入稿します。変換の仕方を間違えなければ、文字化けが回避できます。
PDF変換ソフトはフリーソフトが数多く出回っていますし、Microsoft Wordの印刷機能で変換する方法もあります。
ビギナーさんがつまずきやすいPDF変換ですが、なんと変換ツールを提供している印刷所もあるんです。
先程ご紹介したしまや出版のサイトでは、Wordファイルを簡単にPDF化できる「しまやカンタンWord入稿β版」がダウンロードできます。
使用方法も詳しく書かれているので、初心者の方も安心ですね。
【番外編】Wordファイルそのもので入稿できる印刷所
Wordファイルで入稿できる数少ない印刷所が「ポプルス」です。
ただしWordのバージョンに制限があり、Windows以外のOSで作成したファイルはレイアウト崩れが起きやすいため注意しましょう。詳しくはポプルスの「原稿作成について」をご確認ください。
同人誌印刷・自費出版・CDプレス・DVDプレス・同人グッズ印刷・イラストからモデリングして3Dプリンタで3Dフィギュア造形・イベント開催支援などで同人活動、創作活動をサポートする株式会社ポプルスです!同人誌・同人グッズともに小ロット・短納期が大得意!ぜひ初めての同人活動にもご活用ください!
表紙の背幅が計算できる
小説本の表紙は、重ねた本文用紙の片側側面を1枚の紙でくるみ、糊付けして作られています。糊付け部分の厚みが「背幅」です。
本文のページ数が増えると「背幅」が増えていき、表紙はより大きな紙を使う必要があります。これは印刷所に依頼する場合に限ったことではなく、自家製本する場合も背幅計算が必要です。
背幅は本文用紙の厚みとページ数・表紙に使う紙など様々な要素で決まるため、何となくザックリで決めるのは失敗の元。
印刷所のホームページに設置されている背幅計算ツールを使って表紙の用紙サイズを確認しましょう。
商用印刷から同人誌まで幅広く手掛けるグラフィックの「コミグラ」サイトには、用紙の種類とページ数を入力するだけでカンタンに背幅が割り出せるツールがあります。
※依頼する印刷所が決まっているなら、そのサイトのツールを使用するのが無難です。
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カバーを制作する場合や遊び紙(表紙と本文の間に入れる飾り紙)を入れる場合は誤差が出ます。
印刷所の計算ツールは表紙用なのか、カバー用なのか必ず確認し、失敗がないようにしたいですね。
カバー制作を手掛ける「プリントオン」ではカバーのテンプレートがダウンロードできます。
まずは表紙の背幅を計算し、それに合ったカバーテンプレートを選ぶので失敗がありません。
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小説本の仕様を決めるヒントにしよう
小説同人誌の表紙制作をイラストレーターさんに依頼する方もいますが、そうでない場合はシンプルなデザイン表紙を採用するケースが多いのではないでしょうか。
シンプルだからこそこだわりたいのが用紙や特殊印刷です。
本文用紙も様々な種類があり、真っ白ではなくクリーム系、茶系、クラフト用紙等も選べます。
こうした本の仕様を決める際も、印刷所のホームページやサービスを活用しましょう。
用紙の種類や加工例を確認
どの印刷所のホームページにも取扱用紙の情報が掲載されていますが、分かりやすさトップレベルなのがプリントオンの用紙の特徴ページです。
実際に触らなくても質感や色味が分かりやすく説明されていて、様々なパターンの印刷事例や透け感が画像で確認できます。
特殊加工のページも同様です。画像だけでは伝わらないニュアンスは文章で補足されているので、イメージから大きく乖離することはないでしょう。
他の印刷所を利用する場合、あるいは自家製本の場合にも参考にしたいサイトです。
小説本の本文用紙については以下の記事でも取り上げています。
用紙見本・印刷見本取り寄せ
記念本やアンソロジーといったこだわりの1冊を作るなら、実際に用紙を触って確認したいものです。
印刷所によっては各種見本を無料、あるいは送料のみ負担といった形で提供しています。
- 用紙見本
- インク見本
- 印刷見本 等
サンプルだけでなく入稿マニュアルや同人誌のルールなども提供している親切な印刷所が「栄光」です。特殊装丁本は有料ですが、値段以上の価値があります。
安さとスピードが売りの同人誌印刷会社、株式会社 栄光のご案内。
【番外編】即売会では印刷所のスペースに行ってみよう
見本は欲しいけれど、あちこちのサイトで申し込みするのは手間だし個人情報も気になる。
そんな方は同人誌即売会に出展している印刷所のスペースに行ってみましょう。
用紙見本や印刷見本の配布(ほとんどが数量限定)、グッズ見本の展示、フェアの案内などを行っています。
装丁の相談にも乗ってもらえるので、初心者さんは足を運んでみてはいかがでしょうか。
自分だけのレイアウト見本を作成しよう
小説同人誌の制作で悩む要素として、フォントの種類やサイズ・行間などが挙げられます。
同じフォントサイズでも、フォントの種類が異なれば印象も異なります。正解はありませんが、読みやすさは重視したいものです。
そこでオススメなのが、自分だけのレイアウト見本の作成です。
よく使う用紙サイズ・フォント・余白で原稿作成
文章は変えず、フォントの種類やサイズ・太さや余白などを少しずつ変えて原稿を作成します。
文字の「見た目」が与える印象の違いがよく分かるため、製本までせずにデータとして、あるいは家庭用プリンターで印刷して持っておくと便利です。
製本しないと分かりにくい「とじしろ」の検討ができる
原稿を作成する際は「とじしろ」に本文が巻き込まれないように余白設定をする必要があります。
あまり広く取りすぎると本文が外側に寄ってしまいますが、遠慮気味にすると本文が切れてしまう可能性も。
特に文庫本は厚みが出やすく、イメージしていたよりもとじしろが多く必要だったというケースはよくあります。
製本しないとイメージしにくいとじしろが検討できるのは、レイアウト見本作成の大きなメリットです。
レイアウト見本は少部数印刷可能なサービスを使おう
印刷所の受付冊数は10冊程度(オンデマンド)からとなりますが、1冊から印刷・製本が可能なサービスもあります。「製本直送.com」は1冊から無線綴じ本の印刷・製本が可能です。
もちろん複数冊印刷するのに比べるとコストはかかりますが、実用性が高いレイアウト見本ですから数百円は必要経費ととらえてみてはいかがでしょうか。
例えば文庫サイズ・40Pのモノクロ印刷で無線綴じ製本を依頼する場合、送料込みで530円です(執筆時点の価格)。
製本直送.com | 1冊から注文OK。安さと高品質のオンデマンド印刷
オンデマンド印刷の製本直送.com。ネット注文で1冊から、圧倒的に安いPDF製本をご利用ください。B5表紙カラー50P無線綴じ=1冊425円。最短翌日発送。製本オンデマンド出版機能も大好評。ネット印刷なら製本直送.com
お問い合わせは余裕を持って
印刷所のホームページには問い合わせフォームが設けられています。またアカウントを作成するとマイページ内で問い合わせが可能な場合もあるようです。
気軽に問い合わせができるとはいえ、原稿の作成方法を一から質問するのはマナー違反。
調べて分かる部分についてはご自身で調べ、入稿や料金といった依頼に関する部分については日にちに余裕を持って問い合わせをしましょう。
noveRe:は小説を執筆する方や小説本制作をする方を全力で応援いたします!